好転反応について
「突然、湿疹が出てきて体がだるくなりました。何か体に悪いことが起こっているのでしょうか?」
気功治療をしていると、相談者からこんな質問を受けることがあります。
東洋医学、特に気功の世界では、西洋医学に存在しない反応があります。
それは、好転反応と言われるものです。
気功の考えでは、病気の原因になるものを邪気と呼んでいます。
この邪気は、飲食物はもちろん、衣類や寝具、空間、人など様々なものに潜んでいます。こういった邪気を知らないうちにため込んでしまい、一定量を超えると病気になります。
例え病気が治ったとしても、邪気が全部抜けるわけではなく、体内に留まっています。この残った邪気を、気功によって押し出していく時に好転反応が出ます。
好転反応とは、いわゆる体から毒を出す反応です。その時に出る反応としては、
湿疹、体のだるさ、お腹が痛くなる、下痢、頭痛、咳、肌荒れなど、様々なものがあります。
例えば、長年ぜんそくがあった方の場合は、ぜんそくの症状に似た反応が出ることもあります。
私の場合、股関節の付け根がアトピー性皮膚炎のように荒れて、とてもかゆくなることがありました。好転反応は、数か月程度続きましたが、邪気が抜けると嘘のように肌荒れが無くなり、かゆみも消えました。
今、股関節の付け根部分を見ても、荒れていた痕跡は全くありません。
また、好転反応が終わると、体質や精神状態が大きく改善することがよくあります。体の働きを邪魔しているものがいなくなるのですから、改善するのは至極当然のことです。
私の場合は、動かしにくかった左の股関節の可動域が広がりました。
ですから、好転反応が起こったら、体が大きく改善する予兆だと思っていただいたほうが良いと思います。
ちなみに、気功によって好転反応が起こっている時は、どんな薬もほとんど効果がありません。
例えば、足が痛くなったとしてもそれが好転反応によるものでしたら、痛み止めを飲んでも痛みは軽減しません。むしろ、薬の邪気を体から出さないといけないため、痛みがひどくなるケースもあります。
好転反応がつらいときは、お風呂で湯船につかって体から邪気が早く出ていくように促進するくらいしか、本人にできることがありません。もちろん、気功治療でサポートしてもらうという方法はあります。
好転反応は、科学的に証明されていないそうですが、私のように好転反応が起こっても病院に行かずに自力で回復させる場合、病院にデータが残りません。データの蓄積が起こらないから、科学的には証明できないのは当然です。
しかし、気功治療を行っていると、必ず出くわすのが好転反応です。この好転反応では、体内に長年溜まっていた薬の邪気が出てきたケースもあります。
もちろん、薬の邪気は科学的に証明できませんが、相談者は高血圧や足のしびれ、腕の腫れ、目のかすみ、ひどい便秘に悩まされていました。内臓にも邪気が溜まり、かなり危険な状態でした。
薬を4種類飲んでいましたが、高血圧をはじめとして不調はひどくなる一方でした。
全ての薬をやめて気功治療を始めたところ、最初は足の痛みが出て歩くのも大変な状態になりました。一年がかりで気功治療をした結果、先ほどの症状は全て無くなり、血圧も標準値に改善しました。
これが80歳を超えた方に起こった変化だと言ったら、あなたはどう思いますか?
おそらく病院で症状を訴えても
「老化ですね。」
と言われてしまうケースです。
それが、気功治療と本人の努力によって回復が起こりました。しかし、これも病院ではデータに残りませんから、科学的に証明されません。
このように、気功治療では好転反応はほぼ確実に起こります。
しかし、好転反応がどれくらい出るかは、その人がため込んでいる邪気の量や質によって大きく異なります。そして、何回も起こります。
生みの苦しみはありますが、好転反応が終われば大きく体が改善します。